永住のために神奈川へ引っ越す価値はある?東京と横浜のデータ比較
永住をより早く取るために神奈川へ引っ越す価値はあるのか。先に結論から:技人国の場合、ほぼ意味がなくなりました。現在、東京と横浜の差はおよそ1か月です。高度専門職(みなし含む、追加資料の影響は除く)の場合、紙面上はまだ8か月ほど速いものの、この8か月がどこまで当てになるかには、三つの疑問符が付きます。
今年4月、rednote(アカウント @ad_astra)でこの問いに一度答えを出しました。高度での申請は一定の価値があるが慎重に、技人国での申請はあまり勧めない、というものです。ところが2か月で、その判断を支えていたいくつかのトレンドの向きが変わりました。そこでこの記事では単純な結論をもう一度出すのではなく、判断の方法そのものを説明します——数字は古くなりますが、数字の見方は古くなりません。
まず現状から。下図は三つの予測の比較です。

技人国は一目で分かります。東京396日、横浜367日、差は29日。引っ越しにかかる時間と費用を相殺するには足りません。
さらに重要なのは、横浜の予測区間が285~537日、東京の技人国が321~504日と、大きく重なっていることです。つまり横浜に移っても必ずしも速くならず、むしろ遅くなる可能性すらあります。
4月の「あまり勧めない」は、いまや「必要なし」に近づいています。
横浜が速かったのは、たまたま谷間だったから
横浜の毎年3月末の未処理件数を並べると、数字より形が雄弁です。

2023年から積み上がり始め、2024年には5,200件超に。それが2025年には2,300件余りまで減りました。4月のあの記事は、ちょうどこの谷間の終わりに書かれたものです。
そして今年、未処理は約5,400件まで戻り、2024年のピークとほぼ同じ水準です。つまり横浜はずっと速かったわけではなく、たまたま行列が短い時期に当たっていただけでした。
いまの横浜は、毎月平均で約900件を新規に受理する一方、処理できるのは約680件。差の200件余りが毎月積み上がっていきます。この減速は、いまのところ止まる気配がありません。
東京は逆です。処理量が月平均2,800件強から3,300件前後まで明らかに増えました。現在のペースなら、手元の未処理を片付けるのに約14か月。1年前は21か月でした。
横浜は約3か月から約8か月へ。一方は速くなり、一方は遅くなり、両者の差は縮まりつつあります。
高度専門職:8か月の差は、どこまで当てになるか
高度に戻ります。8か月という数字自体は間違っていません。問題は、そのうちどれだけが確かなのか、です。
第一に、横浜はまだ減速中です。上の積み上がりは止まっておらず、予測はすでに起きたデータからしか計算できないため、進行中の悪化を反映しきれません。
第二に、横浜の予測自体があまり安定していません。区間は285~537日と非常に広く、悪いケースの537日は、東京の高度の良いケース505日に迫っています。区間の重なりが大きいほど、引っ越しで本当に時間を稼げるかは運任せに近づきます。
第三に、この8か月の一部は、東京側が遅くなったことで生まれています。東京の高度は確かに減速していて、これはレーン分離審査による構造的な現象です(以前分析しました)。ただ、引っ越しの判断を「東京がこれからも遅くなり続ける」ことに賭けるのは、それ自体が追加の不確実性です。
私のいまの判断はこうです。もともと神奈川へ引っ越す予定があるなら、永住審査の速さは加点要素になります。しかし永住を早めるためだけにわざわざ引っ越すのは、いまはもうそれほど割に合いません。
自分で判断するには
本気で検討しているなら、次の順序で見ることをお勧めします。
第一に、maybebetter.jp の永住審査期間予測ツールで東京と横浜をそれぞれ調べます。真ん中の予測値だけでなく、区間全体を見てください。
第二に、二つの区間を並べて、どれだけ重なっているかを見ます。重なりが大きいほど、引っ越しで得られる時間的メリットは当てになりません。
第三に、毎月のデータ更新時に二つだけ確認します。横浜の未処理がいつ減り始めるか、東京の処理量が維持できているか。どちらかが変わったら、この計算はやり直しです。
最後に、事実関係をいくつか補足します。
本記事の確認時点で、神奈川県の永住申請は横浜支局の管轄です。管轄は居住地で決まり、居住期間の要件はありませんが、実際に住んでいることが前提です。
引っ越し後は14日以内に、新しい住居地の市区町村で住居地の届出が必要です。通常は転入手続きの際に在留カードを提示すれば、あわせて完了します。
正当な理由なく90日を超えて新住所を届け出ない場合や、虚偽の住所を届け出た場合は、在留資格の取消事由になり得ます。
本記事の予測は e-Stat の2026年3月までのデータに基づき、区間は楽観~悲観の推計です。横浜は規模が比較的小さく、遠い側の予測は変動が大きいため、慎重に参考にしてください。
未処理件数と処理量は e-Stat の原統計です。「片付けるのに約Nか月」は月末未処理件数を直近6か月の平均処理量で割った、現在の混み具合を示す指標であり、最終的な審査期間の予測ではありません。
ご意見やご自身のケースもぜひお寄せください。連絡先:[email protected]。状況に変化があれば、この記事の数字を更新していきます。