永住審査、追加資料の提出でどれくらい遅れる?——東京の実例60件から

公開日 2026年6月12日

永住申請の途中で追加資料を求められたら、審査はどれくらい遅れるのか。結果を待つ人の間でよく話題になりますが、はっきりした答えは見当たりませんでした。

先に結論を書きます。東京の実例60件で見るかぎり、資料提出通知書で追加資料を1回求められた場合、審査は中央値で約26日長くなっています。以下はこの数字の出し方です。

実例は数多く公開されているのに、答えがはっきりしない理由はおそらく二つあります。一つは、申請時期が人によって違うため、そもそもの審査期間のベースラインが違うこと。もう一つは個人差で、同じ日に申請してまったく同じ流れをたどった二人でも、結果が出るタイミングは違いうることです。この二つが重なって、追加資料の影響だけを取り出すのが難しくなっています。

本記事ではこの二つのノイズを取り除いたうえで、結論を出します。

下の図は、maybebetter.jp の永住審査期間予測ツールの予測値と、実際の待ち日数の比較です。予測ツールは申請時期・在留資格ごとのベースラインの待ち日数を出せるので、実際の待ち日数と比べれば、申請時期の影響を取り除けます。

予測と実際の待ち日数の比較

次に、標準化したあとの結果を「追加資料なし」「1回求められた」「2回以上求められた」の三つのグループに分け、それぞれの中央値を比較します。これでグループ内の個人差もかなりの程度打ち消されます。残ったグループ間の差が、追加資料そのものの影響です。

追加資料なしグループとの差の分布

比較的信頼できる結論は次の三つです。

  1. 追加資料を1回求められた場合、中央値で約26日長くなります。半数の案件は+16日〜+51日の範囲に収まっています。

  2. 自主的に資料を送った場合はどうか。実例を見るかぎり、それによって「求められた回数」が変わらないのであれば、プラスにもマイナスにも、はっきりした影響は見えません。

  3. 2回以上求められた場合、遅れも不確実性もずっと大きくなります。今回の実例では中央値で約2か月半長くなっていますが、該当は5件だけです。もっとも、何度も追加資料を求められる案件はそもそも複雑で、審査に時間がかかるものです。遅れのすべてが追加資料のせいとは限りません。

補足を一つ。以上の結論は主に高度人材ルートの案件に支えられています(高度人材だけで計算すると約24日で、全体とほぼ同じです)。技術・人文知識・国際業務など通常の就労ルートの実例はまだ少なく、単独の結論は出していません。

自分の申請があとどれくらいかかりそうかは、maybebetter.jp の永住審査期間予測ツールに申請時期と在留資格を入れて確認できます。


データと方法について

実例は、公開されている永住許可のタイムライン報告から集めたもので、すべて東京出入国在留管理局管内の60件です(追加資料なし29/1回19/2回以上5/自主提出7)。

統計データは2026年3月までのものです。

各案件はまず予測ツールの予測値をもとに標準化し、そのうえでグループ間の中央値を比較しています。

本記事の主な結論は、2026年6月3日に rednote のアカウント @ad_astra で先行公開しました。当時は34件ベースでしたが、60件に拡充しても主な結論は変わっていません。

ご自身のタイムライン(申請日・結果日・追加資料の有無)を共有してもよいという方は、[email protected] までご連絡ください。あとから申請する人のために、この推計がより正確になります。

この記事で使用した予測ツールで、あなたの待ち日数を試算する →

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